2014年6月 保護者セミナー報告

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日時
平成26年6月21日(土)
演題
自分の強みを知る
講師
金沢工業大学教授 塩谷亨氏
報告内容

今回の講師は、金沢工業大学教授の塩谷亨先生です。先生は大学の臨床心理センターのセンター長をされており、最近はポジティブ心理学という領域を研究されています。

セミナーでは、まず、リラックスと対人コミュニケーションの基本を実体験するということから始まりました。参加者がペアになり、後ろに倒れこむ方をもう一人が、背後から支えるということを行い、人工的な緊張状態を体験しました。

次に、腕や肩、顔面に力を入れ、筋肉を緊張させ、力を抜いて筋肉がじわっと弛緩していくことを体験しました。筋肉を緊張させ、弛緩することを繰り返すと、緊張状態に対して敏感になり、緊張している自分を自覚しやすくなるという効果があります。緊張しすぎると、話せなくなったりしますが、適度な緊張状態は能力を発揮するためには必要なことです。

そして、今度は、4人グループで、1.5秒間相手の目をみる、2.大きな声で挨拶をする、3.具体的に相手を褒める。4.自分を褒めてもらい「大げさ」に喜ぶ というワークをしました。いつもより「長く」、「大きく・大げさ」に行うことで、通常時にやりやすくなる効果があります。また「具体的」に言うことで相手に伝わりやすくなるということを体験しました。

また、「喜ぶ」という感情表現に関しては、「従来、日本人は表現してこなかったかもしれないが、価値が多様化した現在の社会においては、自分の感情をうまく伝えるということは、「辛い・悲しい」といったマイナスの感情も含めて、大切なことではないか」と皆さんに問いかけられました。コミュニケーションは学習であり、その学習はモデルを通じて経験的に習得されます。家庭では親、学校だと先生や先輩がモデルになりやすいのです。

コミュニケーションの基本のワークをふまえ、最近あった「よかったこと」を各自が書き出して、ペアになった相手に話す、感情表現のワークを行いました。具体的に行った場所やしたことではなく、その時の気持ちが伝わるかがポイントです。ある方はペアになった方が子供から食事を褒めてくれたことが「うれしかった」という気持ちを聞いたところ、自分はわが子との会話がないけれども、自分も「うれしくなった」という意見もありました。

先生は、今まで専門としてきた臨床心理学は、ネガティブな面に注意が行く領域だけれども、同じ心理的なショックを体験しても、そうならない人もいるという事実から、そのショックから回復する力が本来人には備わっているのではないか。危機的状況に置かれることで成長することもあるということを考えていくのがポジティブ心理学という領域であることを述べられました。

それは、悩みはあるけれど楽しめることはある。悩んで解決することならば良いが、それより もっと楽しんでいこうという前向きな姿勢が大切ではないかという問いかけを皆さんにされました。

体験を中心としたセミナーでしたが、その体験を踏まえた先生の見解にはなるほどと思われることもあり、是非、夫婦や親子の間で今日のワークを実践していただくことが大切ではないかと実感しました。

参加された皆さんの感想
以前、子どもが不登校になった時、担任の先生から「小さいことでも大げさに褒めてください」といわれたことを思い出しました。リラックスした気持ちで今後も接して、前向きに生きようと再確認しました。

この記事の組織名や役職などの情報は、公開当時(2014年7月29日)のものです。予めご了承ください。