2014年2月 保護者セミナー報告

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日時
平成26年2月15日(土)
演題
分かりあうということ
講師
福井県立鯖江高等学校定時制教頭 向井清和氏
報告内容

今回の親サポは、高等学校で教頭をされている向井清和氏を講師に迎え、長年、教育相談に従事されてきた経験を踏まえ、思春期の若者について、お話ししていただきました。

人の成長と傷つき
人は生まれたとき、「オギャー」っと声を発します。動物の中で人間ほど、言葉に頼って生きている生き物はいません。子育てした親御さんは子どもとの関わりのなかで、言葉のやりとりがどのように変化していたか実感があるでしょう。思春期を迎えると声変わりをしますが、それは、現実を生き始めたサインとも考えられます。
現実を知ることは傷つくことを体験することでもあります。その傷を回復する場所が家庭であり、家庭は傷をいやす港(拠点)のようなもので、大人であっても誰にとっても大切な場所なのです。
子どもたちは家庭で傷がいやされないと、自らひきこもり、人と関わる中でさらに傷つくまいとして外に攻撃することもあります。
思春期は、「そんな簡単に分かってたまるか!」という気持ちと「自分のことを分かってほしい」という気持ちが裏返しとなり複雑なのです。そのあがきは、人間だれでも自分を大事にしたい、大事にされたいと思う、かけがいの無い存在であることの現れなのです。
自分と自分以外のひとは違う
「あなたのことが分かる」ということは、「あなたと自分を分ける」ということで違いが分かるということなのです。親子の関係は、小さい頃は繋がっていますが、思春期を迎えると切り離されていくのです。その精神的な切り離しが自立です。自分と相手は違う(存在)。それを分かった上で関わること。そして、傷つき体験を乗り越える必要があるのです。
それは、分かりあえないことを前提に言葉を使い、分かりあう努力をしなくてはならいということです。親として、この子の人生はこの子に任せるしかない、命を失わない限りは見守るという姿勢が大切なのです。

その後、休憩をはさんで、先生は参加者の皆さんとグループになり、具体的な事例を通じて、親として子に関わるにはどうしていけばよいかを話し合いました。

参加された皆さんの感想
子どもと自分が分けられていない。子どもは自分があるのに、それを認めてきてなかったんだろうなと思う。子どもを信じて、横とか後からついていくようにしていこうと思いました。存在そのことが愛すべきことと思えるように。
分かり合えないという厳しい覚悟で分かり合おうと努力しています。行動する、言葉をかけるのには、具体的な方法があるのでしょうか。家族でずっと悩み続けています。
親と子は別々の存在であることを認識することが大事。それがきっと親と子の自立につながっていくことを知りました。

この記事の組織名や役職などの情報は、公開当時(2014年3月31日)のものです。予めご了承ください。