2013年11月 保護者セミナー報告

, by , in 保護者セミナー報告
日時
平成25年11月16日(土)
演題
障害者職業センターの業務と保護者への期待
講師
福井障害者職業センター 伊藤富士雄氏
報告内容

今月の親サポは、福井障害者職業センターで総括をされている伊藤主任カウンセラーをお招きし、センターの業務の紹介と若者をとりまく状況をお話しして頂きました。

障害者職業センターとは
センターは、厚労省所管の事業として障がいのある方と障がいの判定はないけれど働く上で何らかのハンディがある方が利用しています。
障がいを持たれる方が仕事をするうえで具体的な力をみる職業評価や職業相談、職業準備支援、就業先へのジョブコーチ派遣、うつ病等の精神疾患による休職者への職場復帰支援など行っています。また、障がいのある方を受け入れている、検討している事業所への支援も事業のひとつです。
就労のしずらさ、なぜなのか?の正体
「高学歴なのにどうして就職ができないのか?」、「どうしてどこの会社でも辞めさせられるのか?辞めてしまうのか?」親から見て、今を生きる日本の若者は疑問だらけです。

戦後、経済成長を果たした日本は、世界情勢や国内のインフラ整備、人口増加が加わり、奇跡的な発展をとげました。経済の上向きを見ている親世代と、すでに経済が低迷し、人口減少したIT社会の子世代では随分と状況が変わっています。要するに、今日の日本が抱える問題は、個人の努力の問題でなく、生まれた時代の状況に大きく影響を受けているということです。

人間自身は、根本的に昔も今も変わりがなく、今の若者そのものが問題なのではありません。産業構造の変化は、昔以上にコミュニケーション能力や指導力を求められます。個人のやる気の問題として片づけられるものではありません。また、就労のしずらさの背景には、障害や病気とも無関係とはいえません。職業評価の結果も今後の支援の参考にします。

保護者への期待
こうしたことを踏まえて、親御さんが若者の無業状態をやる気のなさや無気力と理解せず、不満や小言を本人に向けないことをお願いします。本人はさぼっているわけではなく、本人なりに懸命に頑張っています。本人への「見守り」と就労のしずらさに何かが関係しているのではないか、ここまでが限界では?という「見極め」を大切にしてほしいです。

伊藤主任のお話のあと、後半部分は参加された保護者の方が輪になって、今の状況やセンターへの質問、親の関わりについて意見交換を行いました。

大切なのは、ご家族だけが家庭の悩みを抱えるのではなく、さまざまな支援機関とつながり、外部の力を借りながら、本人や家族の生きづらさを解消していくことだと感じました。私たち支援機関は、ご家族の声を伺いながら、どんな支援ができるのか、一緒に考えていきたいと思います。

参加された皆さんの感想
現在の状況がなぜこうなのか?たいへん深いところがあることを知りました。
後半のグループワークはとても勉強になりました。自分の思いを伝えられてよかったです。
出席された方の意見は参考になり、たいへん考えさせられました。
障がい者というと聞こえはわるいけれど、親亡き後の人生を生きていくにはプラスにもなることを知った。

この記事の組織名や役職などの情報は、公開当時(2013年12月27日)のものです。予めご了承ください。