2013年1月 保護者セミナー報告

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日時
平成25年1月19日(土)
演題
ひきこもりから就労支援へ
講師
心理相談室アシスト代表 臨床心理士 岡本克己氏
報告内容

当日は、サポステふくいの心理カウンセリングをアシストしていただいている岡本臨床心理士が、「ひきもこりから就労支援へ」をテーマに、「(本人が)外出することや働くことを妨げていることは何か」、「今どの段階にいるか」、「今日から出来ることは何か」を来場した保護者とともに話し合いました。また、サポステふくいの利用者が発表に同席し、本人の生の声を聞くことができました。

今、「外出したいけれどできない、働きたいけれどできない若者の何がその行動の妨げになっているか」を具体的に理解するために、先生は私たち自身が「どんな時に活発に外に出るか?」、そして「どんな時に家にこもるか」を考えてみるよう促しました。外に出る」には、出ようとする目的があり、安全だと確認してこそ出ようとする気持ちになります。「家にこもる」のは病気のときや、疲れてしまった時と会場から答えが返ってきました。

そこで、「ひきこもること」には何らかの精神的トラブルも関係していることを示唆されました。あわせて、私たちが普段聞いたことがあっても、詳しくわからない精神的な病気の特徴を具体的に分かりやすく紹介され、次の行動を起こすために大事なキーワードを3つ説明されました。

  1. これ、やりたい(意欲をもつこと)
  2. 大丈夫だよ(安全が確保される状態であること)
  3. こうすればいい(具体的な行動がしめされる)

これら3つの状態があったとき、本人が行動をとる大きな手掛かりになります。そして本人への個別的な支援としては、A. 意欲を高める、B. 不安への対処、 C. スキルを学ぶ、の3つの循環が大切であるとお話されました。そして実際に、サポステふくいの利用者自らがサポステでしていることを説明しました。

この方は、家にひとりでいると自身の課題に対して、やってみないし、やろうと思わないということでした。ただ、カウンセリングを通して、それら課題を克服する訓練をするなかで、思い切って行動に移してみると実はたいしたことがなかった、思ったよりやることが困難でなかったことを体験し、来所初日には将来のことは思い浮かばなかったのが、今ではこれからどうしたいか、具体的に考えるようになったそうです。

最後に、来場した保護者とともに家族の支援を考えました。家族の努力にも限界があること、医療機関や支援機関など社会資源を活用しながら、今日で来たこと、努力したことをそれぞれが語り、皆で努力したことを互いに認めることで、それぞれの励みを得る時間をもちました。

ご家族のなかには、「親子関係が良好ではないが、うるさがられても会話を増やす努力をしたい」、「″今日、生きていてくれればいいんや″という気持ちが子どもに伝われば、笑顔でいたい」という声がありました。サポステふくいも、この学びを活かして、今後も悩んでいる当事者に寄り添い、ご家族を支えるよりよいサポートができるように環境作りに努めていきたいと思います。

参加された皆さんの感想
「動き出すためには、やることを小さくして、わかりやすくする」という言葉が、今出来ることだと感じました。
講義を聞き、私はまったく、子供の事がわかっていないと再認識した。

この記事の組織名や役職などの情報は、公開当時(2013年2月25日)のものです。予めご了承ください。