2012年4月 保護者セミナー報告

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日時
平成24年4月21日(土)
演題
まずは、リラックスから
講師
金沢工業大学教授 塩谷亨氏
報告内容

平成24年、新年度の4月の親サポの講師は、金沢工業大学教授の塩谷亨先生をお招きして、お話をしていただきました。まず、スタッフからサポステふくいの簡単な紹介をし、サポステに来所する若者は、対人関係が苦手で、緊張や不安が強いことが特徴であることを説明しました。

先生は、緊張や不安は、誰もがもつ感情であること指摘され、緊張が強いため人との関わりを持とうとしないのは、他人からどう思われるかというような不安が強いためとおっしゃいました。

そういう方は、友人・近所からの評価に対しても気を使い、自分でもダメと思っているので家族に対してでさえ、「自分はダメだ」と思われていると感じてしまうものだということです。彼らは、上司に怒られたなど、人間関係で傷ついている過去があるのです。

人は傷つかないと成長しませんが、自分で乗り越えてきた経験がなく、そういったことを未然に避けてきたのかもしれません。「緊張」というものを考えるときには、筋肉が過度に緊張して、動悸や発汗があるのが生理的側面、「何をいってよいか分からない」などの行動的側面、「自分が悪く見られているのでは・・・」といった認知的側面の3側面があり、相互に関係性があります。

行動的側面には、話すことも含まれており、「何をいってよいかわからない」といった不安は、その場に応じた行動パターンを身につければよいのであり、対人技能訓練や自己表現訓練などがあります。

これは、自転車に乗れるようになることと同じように習慣によるものです。認知的側面については、【状況】に「解釈」と加えることで“感情”が生じてくるものなので、不安といった感情は、考え方を変えれば、変わるものなのです。

リラックスは、生理的側面から考えると自律神経の副交感神経によるものですが、本来、自律神経は、意識的なコントロールが難しいのです。そこで、実際にリラックスを体験するために、筋弛緩法という方法を参加者の皆さんと実践してみました。

意図的に身体を緊張させ、一気に弛緩させる方法です。これを繰り返すことで、緊張している状態を自覚することが容易になります。うまく話せたり、立ち振る舞ったりするには、適度な緊張も必要ですが、筋弛緩法は、過度な緊張に陥っている自分を知る手立てになるのではないでしょうか。コミュニケーションは、発信です。

そこで、参加者の皆さんで、ペアになり、向かい合って相手の目をみることをしました。慣れてきたところで、お互いのことを大げさに褒めあうことをしました。褒めてもらったら、大げさに喜び、御礼を言います。このワークは、大げさにやることで、日頃、そういった行為が行動に出やすくなるということを意図していますが、日本では、感情を表に出すことが、よしとされなかった時代がありました。

しかし、現在は、感情を表に出したほうが、周囲が本人の気持ちを理解してくれるような社会になりつつあります。そういった心がけをもって、まず、親がリラックスをすることで、子どもが過度な緊張や不安から、心を開きやすくなるのではないでしょうか。

そのことが、子どもの自発的な行動を促し、親から褒められたことが、更なる安心を生み出す。そういった余裕を持った関係を築くことが、子どもの自立を促すことになっていくのではないでしょうか。

対人技能訓練や自己表現訓練といったことは、サポステふくいでも、グループワークというプログラムの中で行っております。参加回数を重ねることで、緊張の強かった方が、自分の意見を言えるようになったり、他の意見を聞けるようになり、新たな発見をする方もいます。

また、認知的側面の改善は、面談・心理カウンセリングでも可能です。関心がある方は、スタッフまで、ご相談ください。保護者の方だけでもお受けします。

参加された皆さんの感想
親のリラックスが子供のリラックスにつながるサイクルを今後、大切にしたい。
すべてにおいてリラックスするのは大事だと思うのがわかった。ここに来て他の方と会話をしていると私自身、リラックスできるような気がする。

この記事の組織名や役職などの情報は、公開当時(2012年5月24日)のものです。予めご了承ください。