2011年5月 保護者セミナー報告

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日時
平成23年5月21日(土)
演題
親の人生・子の人生
講師
福井大学教育地域科学部教授 松木健一氏
報告内容

平成23年5月21日(土)の親サポには、21名の方が参加されました。

講師の松木先生は、東北地方に、親戚、友人、お世話になった方々が多く、震災以降、見知った風景が変わり果てている映像を見ると、友人の安否が気になり止めどもなく出る涙に「俺は何をしているのだ?、俺は何をすべきなのだ?」と感情のコントロールが不安定になると話されました。

そして実際の悲惨な詳細やそんな中でも生き延びた方から良かったことのお話も聞かれて、松木先生は「私の仕事は教職大学院で良い教師を育て、地域と関わりながら、大人も子どもも学び合える学校を造ること」と現在のご自分に言い聞かすように話されておられるのが印象的でした。

そこで「あなたは残された人生をどう生きるのか」と皆に問いかけられました。そして「親が自分の人生を全うしようとすることが大切」であることを話されました。「子どものため」は子どもにとっていい迷惑であり、親の生き方を「そっと見て学ぶのが子」なのだと教えてくださいました。「親が死んでも引きこもっている人は居ない」とも付け加えて話されました。

その後、映像を見せてくださり「白チームと黒チームのバスケットの様子を見て、何回パスをしたかを数えてください」と言われたので、皆、真剣に動画のボールの行方を追い、数えていました。「いくつでしたか」のあとにすぐ「ゴリラが入っていたのが見えました?」と言われ、パスの回数を言う声が消えました。もう1度動画を見ると、間違いなくゴリラの気ぐるみを着た人が堂々と画面の右から左にゆっくりと歩いていました。ボールのパスの回数に気を取られていて全く気づきませんでした。

「人は考えることだけ見ている。他のことには気づかない。『こうしなくちゃいけない』があると他が見えない」ことを実験的に経験させてくださり、「いつも、子どもの事を考えて見ていると、見えなくなってしまうものがある」と話されました。

最後に、したい事を考える。これは誰にでも出来る。したい事を口に出す。これは同伴する仲間が必要だ。したい事を行動に移す。これは勇気が必要だ。子どもはあなたの勇気を見て自分はどうするかを考える。親とは違う人生を考える。と書かれ、「相手を見つけること(友達・パートナー・仲間)」、「人と関わることで一歩踏み出す」と話されました。3月11日の震災のお話から始まった、今回の松木先生の親サポでした。

何もしなくても成ること、どうにかすれば出来ること、どうにも成らないこと、を強く思いました。「偶然と必然」についても話されたので、全部を振り返ると「当たり前や普通」って何だろうと考える時間となりました。

参加された皆さんの感想
親サポに来るたびに「引きこもり」を軽く考えていたと反省しています。
今のうちに、親の私が、やりたいことを1つずつ楽しんでやり始めたいと思いました。
親やサポで発言してゆく勇気をつちかいたいと思いました。
引きこもりから立ち直って社会復帰した体験談も聞きたいです。
「子どもの事を考え過ぎると周りが見えなくなる」 本当にそうだと思った。
見ようとした物しか見えてこない!…ゴリラの映像は、目からうろこでした。

この記事の組織名や役職などの情報は、公開当時(2011年6月30日)のものです。予めご了承ください。