2018年4月 保護者セミナー報告

日時
平成30年4月21日(土)
演題
“堂々巡り”はどの様に起きているの?
講師
前敦賀短期大学教授 龍谿乘峰氏
報告内容

先生は、まず働くことを例に、親の期待と不安の態度が本人の気持ちに何らか作用し、本人に焦燥感と不安を生じさせるというジレンマの構図と、心身の混乱が身体症状に現れる“疾病利得”により、本人と周囲とが共依存に陥ることで起きる悪循環を挙げ、その”堂々巡り”のメカニズムを説明されました。

“堂々巡り”の解決の一例として、実際に先生が関わった事例を話されました。

ある青年の家族に対する訴えを介在法という方法で、人形を使って形に表すことで、本人が思う問題点を整理しました。彼は食卓を巡り、家族の想いの方向性がバラバラで、それぞれが、その違和感を態度で訴えているのだと説明されました。

先生は「どうなることが望ましいか」を問いかけると、食卓の人形の席順を直し、本人の”望ましい家族像“を表しました。その後、母親を交えた面談から、先生は父親の態度と想いに考えを巡らせ、本人に「あなたから見て、反面教師に見える父親の言動は、子の将来を想い、あえて厳しい態度をとっており、あなたはその意図したとおりの考えを持つようになっているのではないか」と伝えました。

そのメッセージが間接的に父に伝わると、面談の場に父も現れ、その後、家族関係が改善し、本人が望んでいた“当たり前の家族”になったそうです。

先生は、この家族の状況を振り返り、1対1だと見えないことがあり、アシスト(介在)されることで、はっきりすることがあるといいます。“堂々巡り”の関係を紐解いた今回のお話から、皆さん、感じ入ることがあったようでした。

この記事の組織名や役職などの情報は、公開当時(2018年5月28日)のものです。予めご了承ください。