2017年2月 保護者セミナー報告
- 日時
- 平成29年2月18日(土)
- 演題
- ストレスの理解と対処法―――親子の新しい一歩のために
- 講師
- 福井県総合福祉相談所 主任臨床心理士 持田忠司氏
持田先生は、今回ストレスについて話をされました。
まず、参加者の皆さんが自分の状態を知るために、心の健康度自己評価票を用いて、ご自分の状態を確認しました。そのうえで、ストレスの要因に物理的なもの、化学的なもの、心理・社会的なものがあること、そのストレス反応として心理面・身体面・行動面に表れることを具体的に話されました。
人はよりよく生きたいと思うものですが、ストレスは、重くなりすぎると感じているかどうかも分からなくなり、気づいた時には深刻な状態になっていることがあります。
こうしたストレスによる心身のゆがみは自分では気づきにくく、行動や考え方により、個人差があるため、悪循環に陥らないように、その対処法が大切になってきます。
ストレスと上手に付き合うためには、自分の性格やストレス状態を自覚し、自分の状態を知ることで、ストレス状態にならないように、考え方の工夫のほか、緊張状態を和らげるリラクゼーションといった方法を取り入れます。
例えば、自分の能力以上のことを抱え込むことでストレスがたまるので、自分一人で全てのことをこなそうとしないこと。また、バランスのよい食事や運動によってストレスに負けない身体づくりも対処の一つです。
ものの見方や考え方の癖を知る方法もさまざまあり、マイナス思考に気をつけたり、できるだけ、論理的・客観的に考える。また、意識的に良いこと探しをすることの他、「感謝の心」がストレスを乗り越える最大の方策であるという言葉もあります。
家庭においては、普段からあいさつや簡単な世間話をする、相手に関心をもつことで、家族の小さな変化に気づき、見守りで改善する場合も多いです。お互いにケアをすることで、ストレスを緩和することができます。
最後に、参加者の方より、ストレス状態を回避、低減できる新しい行動パターンを発言してもらい、ストレス対処法を話し合いました。
この記事の組織名や役職などの情報は、公開当時(2017年4月12日)のものです。予めご了承ください。